バイバイ私のおうち
厚生労働省社会保障審議会推薦 児童福祉文化財
ものがたり
アンディーはマルベリーの木のあるお家で、パパとママとウサギの人形ラディッシュと一緒に楽しく暮らしていました。
でも、パパとママは離婚。そしてそれぞれ再婚してしまいました。パパと暮らすか、ママと暮らすか、そんなことアンディーには決められません。
パパのところで1週間、ママのところで1週間という暮らしが始まりました。
でも、どちらの家にもなかなかなじめません。
そんなある日、懐かしいマルベリーの木のある家を見つけました。
傷つきながらも成長するアンディーの姿を力強く、笑いの中で描いています。
スタッフ
原作=ジャクリーン・ウィルソン
訳=小竹 由美子
脚色・演出=つげ くわえ
音楽=ノノヤママナコ
美術=加藤 登美子
照明=奥出 利恵子
音響・照明=四方あさお
衣裳=後藤 優子
ステージング=長谷川 美樹
イラスト=伊藤 ちづる
デザイン=柳川晃義
<子どもたちへの応援歌>
「家族のきずな」というのは、とても力強いように見えてももろいものです。でも、子どもにとって家族こそが自分を守ってくれる砦のはずです。両親がそろっていても、自分の居場所がないと感じている子どももいっぱいいるのではないでしょうか。
主人公のアンディーは幸せだった昔をとりもどしたがっています。新しい家族を受け入れることができないのです。心安らぐのはウサギの人形と遊ぶ時です。ですから、このウサギの目を通して、このお芝居を描くことにしました。他の人には見えなくてもアンディーには生きた存在として登場します。
子どもが持つ高い順応性と、遊び心、そして生きる力を信じて子どもたちを応援していきたいと思います。もちろん子どもと一緒に成長していく大人も応援していきます。
脚本・演出:つげくわえ
皆様からの感想
<掲示板より>
子供って、大人が思うよりずっと複雑で深い感情を抱えて生きてたりする。大人って、子供が知ってるよりずっと沢山の事情の中でもがいてたりする。それでも生きていく中で、誰かに愛されて、誰かを許して、誰かを愛してそんなことを重ねながら、きっと“幸せ”ってやつを見つけていくのでしょう。
私たちには変えられない事情もあるけれど、この世界で、親子として、きょうだいとして、友達として出会った縁はウソじゃない・・・
ママがアンディを抱きしめるのを見ながらそんなことを思ってました。
深いテーマをユーモアで包んで観ている子どもたちの笑い声が舞台に響くのがなんともいえずいいですね。
また観にいきます。
高島市での公演の様子が滋賀ガイドに取り上げられました!
<劇評>
リアルな現実とファンタジーとシンプルさ。児童劇の面白さはそれらのさじかげんで決まってくるように思う。劇団うりんこの「バイバイわたしのおうち」(J・ウィルソン原作、つげくわえ作・演出)は、その程良い舞台だった。両親の離婚による子供の孤独と困難から少しも目をそらさず、愉快なファンタジーに仕上げた。
離婚した両親がそれぞれ新しい家庭を持ったため、一週間ごとに両方の家を行き来することになった少女は、どちらにも居腸所が見つけられない。それぞれの新しい流儀になじめず、義理の兄弟との確執もあるからだ。彼女はマルベリーの木のある昔の家に戻りたいと、ひたすら望む・・・。
大人のエゴも合めて環境の変化の内実が、けっこうあからさまに描かれる。それでいて舞台は少しもじめつかず、むしろ笑いに満ちた運びだ。一つは少女の心の友=うさぎのぬいぐるみを、かくれんぼも水遊びも上手にできない、愉快なキャラクターとして擬人化したこと。そしてそれらのシーIンを、稚気あふれる装置の数々と演出で見せていくからだ。
そして少女が愛するマルベリーの木を、輝くように美しく造形した。解決の糸口はその木とともにやって来る。けれども現実の厳しさが無くなるわけではない。困難はみんなが抱えている。そのことに気づくこと。そして少し視線をずらすこと。このリアルな結末に共感。(2008年6月21日、名古屋市名東文化小劇場)
(中日新聞夕刊 安住恭子の舞台プリズムより)
公演情報はこちら