ハッピーボーイ
ものがたり
彼の名はジンタ。
入学式、大はりきりのジンタは大きなキリンの帽子をかぶって学校へ。
学校が大好きなのですが、何をやってもうまくいきません。
だって、字は天才的にヘタくそ。運動は、むちゃくちゃな走り方ですぐにコケる。
極端な笑い上戸で、興奮するとすぐに吐いてしまう…。
そんなジンタの憧れは郵便配達人のお父さん。
3年生、職場体験の日にお父さんと仕事をするという最高の一日を過ごします。
5年生、対抗リレーの日。必死に走りますが、たちまちビリになってしまいます。
6年生。学校生活最後のリレーの日に大好きな学校へ行きませんでした…。
<勉強も運動も苦手。でも、学校が大好きな男の子のものがたり>
作:ジェリー・スピネッリ
翻訳:千葉 茂樹(理論社刊)
<スタッフ>
脚本・演出:北村 直樹
美術:倉本 政典
音楽:ノノヤママナコ
照明:若狭 慶太
衣裳:後藤 優子・振付:下出 祐子
「結構ステキだった」こと 演出:北村直樹
小学校の時、足に障害を持つ子がクラスにいて、全員参加が原則のクラス対抗リレー大会でその子をどう扱うか、どうすればリレーで勝てるかクラス全員で話しあったことを覚えています。
ほとんどまともに走れない子を参加させるのか否か。何番目に走るのが良いのか。誰がどうやってカバーするのが良いのか。本人も含めて随分話しあいました。辛辣で残酷な意見も出たし、優しい意見も出ました。
当時は僕も「うちのクラスは損だな」と感じていたました。結果リレーは惨敗。みんなひどく落ち込みました。
でもそれから何年も経って分かってきたのは、みんなで話しあったあの時のクラスは結構ステキだったこと。
そして、惨敗して落ち込む皆に担任の先生が一言「うーん、頑張ったけどダメだったね。」と言ったこと。頑張ればできることもあるけれど、頑張ってもできないこともある。必ずしもみんなが同じことをできなくてもいい。そんな大切なことを学んだ第一歩でした。
「自分らしく生きる」 劇団うりんこ
不器用ながらも自分らしく生きようとするジンタ。
その姿は、「ハッピー」ではないように見えるかもしれません。
自分を発見し、自身を認めることにはとても勇気がいります。
私たちは、成功や失敗。優劣。
他人からどのように見られるかという枠の中で、
自分らしさを見失っていないでしょうか。
失敗しても当たり前。うまくできなくても大丈夫。
困難に出会っても歩き続けようとする
「子どもの力」を信じてこのお芝居をつくりました。